本日はパナソニックの充電池、エネループについて、
どのような用途が向いているのか、果たして元が取れるのか
について考察をしていこうと思います。
本記事は、私が買ったもののレビューではなく、買う前の考察の記事になります。
(記事の情報は2025年12月20日の情報です)
エネループとは?
まずはじめにエネループについて
エネループとは、パナソニックが製造する、充電して繰り返し使うことができる充電池です。
エネループは、自然放電を抑制した特徴を持つ充電池で、店頭在庫でも充電せずにすぐに使うことができる充電池として、2005年に登場しました。
以降、改良を繰り返し、現在販売されているモデルは2023年に登場したモデルとなっています。
エネループの種類
続いて現在販売されている、エネループのバリエーションについてご紹介いたします。
エネループには、下の表にまとめました通り、3種類のラインナップがあります。
| 単3容量 | 単4容量 | 現行JIS
充電可能回数 |
1年後残存容量 | |
| プロ | 2500mah | 930mah | 150回 | 85% |
| スタンダード | 2000mah | 800mah | 600回 | 90% |
| ライト | 1050mah | 680mah | 1500回 | 85% |
1.プロ
プロは、容量が一番多いモデルです。価格も一番高くなっています。一方で、充電可能回数が非常に少ないのがデメリットです。1年後残存容量はスタンダードモデルより若干劣ります。
2.スタンダード
スタンダードモデルはプロモデルとライトモデルの中間の容量のモデルで、値段、充電回数も中間のモデルです。1年後残存容量は90%と一番優れています。
3.ライト
ライトは一番値段が手軽なモデルです。容量は一番少ないのがデメリットですが、充電回数は一番多く優れています。1年後残存容量はスタンダードには若干劣り、プロモデルと同程度となります。
エネループが向いている用途
続いてエネループが向いている用途についてご紹介したいと思います。
エネループに向いている用途1 大電流を流す機器に繰り返し使う場合
エネループに向いている用途ですが、まず1番の本命は、
大電流を使用し、数時間~数日で電池が切れるような機器
です。
具体的な機器としては、
- 強力LEDライト、LEDライトの強モード
- カメラ
- ストロボ
- モーター系おもちゃ
- ラジコン
- 電動ドライバー・工具
- 扇風機・ハンディファン
- スピーカー・ラジオ(大音量)
- モバイルバッテリー
などが挙げられます。
こういう、
大電流を流す機器は、アルカリ電池が苦手
とする機器で、アルカリ電池の持ちが悪く、電池がすぐに切れてしまいます。アルカリ電池は小電流で使った方が持ちがいいのです。
一方、ニッケル水素電池は、こういった大電流でも容量がアルカリ電池より下がりにくく、電池の持ちが比較的良いです。アルカリ電池だと効率が悪く、エネループだと効率が良いため、
相対的に元を取りやすく
なります。
また、エネループは種類(プロ・スタンダード・ライト)にもよりますが、エネループ4本+一般的な充電器のイニシャルコストを回収しようとすると、
大体30~60本分のアルカリ電池相当
を消費しなければ元が取れません。元が取れるのはかなりの本数をこなさないといけませんので、電池がすぐに無くなって電池交換が早い大電流の機器は、回転が速く、エネループと相性がいいです。
エネループに向いている用途2 持ち運ぶ懐中電灯
私は鍵をチェーンに付けて持ち歩いており、そのホルダーにミニ懐中電灯を取り付けていて、何かあった時にすぐに点けれるようにしています。その懐中電灯には今までアルカリ電池のエボルタネオを使用していたのですが、アルカリ電池だと、使用すると当然減るため、満充電に保つには新品に交換するしかありません。
そういった用途には、当たり前ですが、充電可能なエネループが向きます。(ブログ執筆するまで気付かなかった私・・・)
私は知らなかったのですが、エネループは充電可能なだけではなく、
メモリー効果が少ない(継ぎ足し充電可)
というメリットがあります。そのため、使った都度充電し、
常に満充電を保つことができる
ことから、エネループは持ち運ぶ懐中電灯に向いています。
もちろん、メモリー効果がゼロではありませんが、その際は電池をいったんゼロまで放電すると、メモリー効果がリセットされますので、大きな心配は要りません。
エネループが向いている用途3 (特殊)電力を消費せず、軽量な電池が良い場合(マウス)
これは、かなり特殊な用途です。
私が使用しているマウスは単3電池を使用しています。私の使用環境の場合、単3のアルカリ電池を使用した場合、およそ半年~1年電池が持ちます。つまり、私のマウスはエネループで仮に運用した場合、電池の容量的にエネループライトでも十分実用的と言える電力消費です。
以下にエネループの各モデルと、アルカリ電池(金パナ・エボルタ・エボルタNeo)の重量をご紹介します。
| 単3 | 単4 | |
| プロ | 30g | 13g |
| スタンダード | 28g | 13g |
| ライト | 19g | 11g |
| アルカリ電池 | 23~24g | 11g |
お分かり頂けたように、
単3のエネループライトだと、アルカリ電池より4~5g軽くなる
ことが分かります。これは、
軽量化好きのガジェオタには見逃せないメリット
です。
登山は1gを積み重ねて、100g、200gの軽量化を達成する
のですが、普段持ち歩くマウスでも軽くなると嬉しいです。(笑)
私はこの用途でエネループはまだ購入していませんが、機会があれば実践してみたいと思っています。
4.エネループが向いている用途 冬季の低温環境
私が体験したことではありませんが、
エネループはアルカリ電池より低温に強い
です。特に、
冬山やスキー・スノボーに行く
方であれば、アルカリ電池より、持ちが良くなるそうです。
ただし、一番低温に強いのは、
リチウム電池
です。エネループは次点となります。
ただし、耐寒性能自体は、リチウム電池>エネループとなるのですが、リチウム電池には欠点もあり、
リチウム電池は初期電圧が1.8Vと高く、使用できない機器も多い
です。そういった場合でもエネループだと使用できる場合があります。(ただし、エネループは電圧が1.2Vと低く、低くて逆に使用できない場合もありますので、事前に使用する機器の取説をご確認ください)
エネループに不向きな用途
逆にエネループに不向きな用途は、
小電力で、半年~1年に1回しか電池を交換しないような機器
に使用することです。
具体的には、
- 壁掛け時計
- 体重計
- 電卓
- リモコン
- 温湿度計
- キッチンタイマー
- ラジオ(イヤフォン)
- LED弱モード
- 電子辞書
- ゲーム機
です。
こうした小電力の機器は、
アルカリ電池が得意
とする状況で、アルカリ電池の持ちが良く、電池がなかなか消費されないため、相対的にエネループのイニシャルコストが回収しにくいです。
また、そもそも半年~1年しか電池交換をしないので、例えエネループライトを使用したとしても、充電器をイニシャルコストに入れると、
8~16年(単3)、9~18年(単4)イニシャルコスト回収に掛かります。
(単3の場合、32本のアルカリ電池相当、1回に2本使用し、半年~1年に1回交換した場合。単4の場合、37本のアルカリ電池相当、1回に2本使用し、半年~1年に1回交換した場合。)
一方、充電器をイニシャルコストに含めない場合では
3~6年(単3)、4~8年(単4)イニシャルコスト回収に掛かります。
(単3の場合、13本のアルカリ電池相当、1回に2本使用し、半年~1年に1回交換した場合。単4の場合、16本のアルカリ電池相当、1回に2本使用し、半年~1年に1回交換した場合。)
そのため、例えば
充電器がすでに持っていて、電池だけのコストを考えればいいという方
は、よく使うリモコン等(半年に1回交換)であれば、検討には値するとは思います。
しかし、充電器を持っていない方の場合
イニシャルコストを回収するのに年数がかかりすぎる(8~18年)ため、
節約術としては少し非現実的
だなと思います。10年すると、エネループも経年劣化しますし、何よりも新技術により、前提条件が変わっていることもあるためです。
もし、どうしてもリモコンなどで、エネループを使いたいという人は、
- 良く使うリモコンにする(電池の消費の回転を速くする)
- エネループライトにする(イニシャルコストを抑える)
- 単3ではなく単4のリモコンにする(電池の消費の回転を速くする)
等の工夫が必要かと思います。が、まぁ無理せずに、アルカリ電池を使っておけばいいかもしれません。
計算結果
先に考察を書きましたが、その元となる計算結果を以下に紹介します。
1.単3の場合
| 単3 | 充電器 | エネループ4本 | イニシャルコスト | 充電器+エネループ4本相当のアルカリ電池 | 充電器を含めないエネループ4本相当のみのアルカリ電池 |
| プロ | 1449円 | 2400円 | 3849円 | 50.6本 | 31.6本 |
| スタンダード | 1449円 | 2180円 | 3629円 | 47.8本 | 28.7本 |
| ライト | 1449円 | 991円 | 2440円 | 32.1本 | 13.0本 |
単3のエネループのイニシャルコストを回収するために必要なアルカリ電池の本数を計算してみた結果です。アルカリ電池はパナソニックのエボルタで1本76円で計算(20本入りの1本あたりの価格)、値段は2025年12月中旬のデータを使用しています。
2.単4の場合
| 単4 | 充電器 | エネループ4本 | イニシャルコスト | 充電器+エネループ4本相当のアルカリ電池 | 充電器を含めないエネループ4本相当のみのアルカリ電池 |
| プロ | 1449円 | 2400円 | 3849円 | 56.6本 | 35.3本 |
| スタンダード | 1449円 | 2180円 | 3629円 | 53.4本 | 32.1本 |
| ライト | 1449円 | 1056円 | 2505円 | 36.8本 | 15.5本 |
単4のエネループのイニシャルコストを回収するために必要なアルカリ電池の本数を計算してみた結果です。アルカリ電池はパナソニックのエボルタで1本68円、値段は2025年12月中旬のデータを使用しています。
ちなみにですが、エネループは1回あたりの1つの電池の電気代がとても少ないため(1本 0.25円)、電気代を入れてもほとんどコストに影響しません(数円~数十円程度)。今回は計算単純化のために、電気代は省略しました。
つまりざっくり言いますと、
エネループはイニシャルコストは高いが、そこからほぼランニングコストは増えない
と、理解して頂ければ大丈夫です。
エネループ使用上の注意点
これまでは、エネループの経済性・元が取れるかについてお話してきましたが、エネループを使用する上での注意点をいくつかご紹介したいと思います。
1.アルカリ電池と電圧曲線が異なるため、残量表示が正確に出ない場合がある
エネループはニッケル水素電池、アルカリ電池と電圧の出力曲線が異なります。使用する電子機器の残量表示がニッケル水素電池に対応していない場合、残量表示は正確に出ないことを留意しておく必要があります。
2.密閉容器には水素ガスが発生して発火する恐れがある
エネループは過放電した場合、水素ガスを発生する可能性があります。
完全防水などの電子機器
に使用した場合、内部に水素ガスが充満した結果、スイッチの火花が発火源となり、破裂した事例が発生しています。
密閉機器にはエネループではなくアルカリ電池を使用
しましょう。
3.サイズが微妙に異なり、電子機器に入らないこともある
エネループのサイズはJIS規格に準拠したサイズですが、乾電池に比べ微妙に大きく作られているようです。そのため、使用する電子機器によっては、エネループが入らないケースもあります。
エネループのオススメの使用方法、オススメでない使用法、元が取れるのかについて考察結論
以上、エネループがどのような用途に向き、どのような用途に不向きなのか考察して参りました。
まず、向いている用途の結論と致しましては、
-
大電流を流し、電池がすぐに無くなるような電子機器に繰り返し使う場合
-
常に満充電に保っておきたい持ち歩く懐中電灯等
-
軽量化(限定的な用途)
-
冬山登山・スキースノボー等で耐寒性能が必要な場合
という用途については、
エネループの使用は最適
です。
一方、不向きな用途と致しましては、
-
時計・リモコンなどの小電流の機器(アルカリ電池が相対的に強く、また電池をなかなか消費しないのでイニシャルコストを回収できない)
でした。
結論と致しましては、節約方法として、
そんなにわんさかと元が取れるようなモノではない
というのが現実なようです。
イニシャルコストを回収に非常に時間がかかるため、
小電流の機器なら、迷ったらアルカリ電池
を入れておけば大丈夫だと思います。
以上、エネループのオススメの使用用途、オススメでない使用用途、元が取れるのかについて考察でした!












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